2019.02.06
フィルムの基礎知識【PET編】
PET 比重1.4 ポリエステルフィルム
ポリエチレンテレフタレート樹脂のことで、ポリエステルの一種。日常でよく使うPETボトルはポリエチレンテレフタレート(PET)を材料として作られている容器です。
PETフィルムは耐熱性を要求される用途に多く使用されています。また保香性を求められる分野にPETフィルムが使用されています。
★PETフィルムの特徴
1. コシが有る為、印刷やラミネート等の加工時に張力をかけてもピッチずれしづらい。
2. 耐熱性では、フィルム融点が264℃あり実用可能範囲も-60℃~150℃と広くレトルト食品の構成に多く使用される。
3. PETフィルムの酸素や湿気に対するバリア性は、バリアフィルムに比べるとかなり劣るが、香辛料に対する保香性が優れている。
※ バリアフィルム
水分、酸素などの浸入や放出により製品が変質、劣化することを防ぐための機能がガスバリア性です。
ガスバリア性を持つフィルムをバリアフィルムと呼びます。またPETフィルムをコートや蒸着などの加工することによりガスバリア性を高めたりします。
PETフィルムの代表的な使用例
主な特徴 | 用途 | 構成 | その他の特徴 |
耐熱性 | レトルト | PET(12)/AL(7)/CPP(60~80) | |
キャンディ個包装 | PET(12)/VM-CPP(25) | 高速シール性 | |
バリア性 | レトルト | PET(12)/AL(7)/PET(12)/CPP(70) | アルミの腐食防止 |
(耐内容物性必要) | |||
スナック | OPP(20)/PE(15)/VM-PET(12)/PE(15)/CPP(20) | 酸素バリア性 | |
コーヒー | OPP(20)/PE(15)/VM-PET(12)/PE(18)/EVA(30) | 酸素バリア性
保香性 |
各構成のフィルム説明
AL | アルミ箔 |
CPP | 無延伸ポリプロピレン |
OPP | 二軸延伸ポリプロピレン |
PE | ポリエチレン |
EVA | エチレン・酢酸ビニル共重合体 |
VM-CPP | 蒸着した(透明蒸着、アルミ蒸着)無延伸ポリプロピレン |
VM-PET | 蒸着した(透明蒸着、アルミ蒸着)ポリエステル |
先頭のVMがアルミ蒸着したフィルム(他シリカ蒸着)のことです。
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