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前回、フィルムのコア(巻き芯)として、
紙管にカテゴライズされるものをご紹介致しましたが、
今回は樹脂を使用したプラスチックコアをご紹介します。

【ABSコア】

紙管とは材質や製法が全く異なるプラスチック製のコアです。
ABS樹脂を押出成型機によってパイプ状に成型しています。

湿気や乾燥による寸法の狂いや紙粉の発生といった紙管特有の問題点を容易に解決し、
特にクリーンルームでの巻取り作業には欠かせないコアとなっています。
高品質が要求される電材用や医療品用フィルムの巻き芯として幅広く使用されます。
洗浄して繰り返し使うことができるためリユース性に優れており、強度も紙管より強いです。

【PEコア】

ABSコアと同じく押出成型機で作られるコアですが、
こちらはPE(高密度ポリエチレン)を原料として作られています。

ABSコアよりも安価であり、紙管カッターで容易に切断できるので、
急な幅変更時にも対応できるのがメリットです。

【塩ビ管】

身近なホームセンターでも見かけられる樹脂コア(パイプ)です。
ABSコアと同等の強度を持ち、コストパフォーマンスに優れています。

ABSやPEなどの樹脂コアは3インチや6インチといったサイズが定番ですが、
塩ビ管は水道管や下水道管として従来から使用されているため、
小口径から大口径まで規格サイズの種類が豊富にあるのが特徴です。

【FRP・FWPコア】

フィルムのコアの中でも最高クラスの強度と精度を誇るのがFRP・FWPのコアです。
このコアはABS、PE、塩ビなどの押出し製法とは全く異なり、
ガラス繊維や炭素繊維などを複合させ、コアの形状に巻き付けて成形しています。

コア自体が長くてもタワミが発生しないため、重量のある広幅フィルムにも適しています。
また真円性も大変優れているため超高速回転での巻取り作業でも
芯がブレることなく高精度の巻取りが可能です。

1本のコストは比較的高いですがリユース性に優れているので、
修理することで20年近くも繰り返し使用することが可能であると言われています。

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