2019.02.13
フィルム加工で発生する問題と原因【偏肉編】
【偏肉】とはフィルムに発生している厚薄のムラやたるみのことです。 厚薄のムラがあると、加工作業や製品に様々な影響を与えます。 (偏肉の有無はフィルムの製膜方法等に左右されます。)
1.製品の外観に影響 厚い部分と薄い部分を同じ張力で巻き取ると、 製品の硬度が偏肉の発生している箇所ごとに異なります。 (厚みの厚い部分は硬く、薄い部分は柔らかくなります。) 厚い部分はよりフィルムの密度が高くなるため、 【ブロッキング】の発生要因にもなります。 2.加工中に巻きズレる フィルムを引っ張る力が均一にかかりにくいため、 より強く引っ張られる方向にフィルムがズレやすくなります。 厚い部分にしかタッチロールが密着出来ないのもズレの大きな要因です。 上記は広幅の原反から狭幅の製品複数本へと仕上げる、 多丁取り加工の際に顕著に見られます。 3.スリット精度が落ちる たるんだ部分をスリットする場合、 フィルムのたるみ部分がロールにしっかりと密着しないため、 刃を精度よく入れることができず、スリット不良が発生することがあります。 ※なお、厚薄のムラを一カ所に集中させないように、 あえて左右に蛇行させて巻き取る加工方法もあります。 当社では巻取り軸ごとに張力が設定できる機械や、 フリクションシャフトを設置した機械等で偏肉に対応することが可能です。 ■問い合わせはこちら 「https://ono-plus.com/inquiry/」