2019.09.11
フィルム加工で発生する問題と原因【コブ編】
原反の厚薄ムラである【偏肉】はフィルムに様々な問題を引き起こします。
偏肉が多い原反に発生する【コブ】もその問題の一つです。
ロール状のフィルムに現れる凸状の帯のことを当社ではコブと呼称しています。
コブは偏肉(分厚い部分)が積層され、その部分だけが膨らんだ状態のことを指します。
※【ゲージバンド】と呼称されることもあります。
多種多様な素材のフィルムに発生する可能性がありますが、
インフレーションで製膜されるPPやPEなど、比較的偏肉が発生しやすい原反によく見られます。
このようなフィルムは押圧と張力を調整して加工しなければ、
面ではなく点で力がかかるため、巻締りや巻ズレ等のリスクが発生します。
当社では設備の豊富さから、コブが発生している原反も綺麗にスリットできる機械が提案可能です。
例えば、下記2種類のタイプの機械をご覧ください。
偏肉が多い原反はセンタードライブの機械で加工すると、
サーフェイスドライブの機械に比べて綺麗に仕上げることができます。
【サーフェイスドライブ(対面二軸)】
・機械構造上、硬く巻く事ができる。
・剛性の高いフィルムのスリットに適している。
・大口径の多丁取りに適している。
※いわゆるTCタイプです。
【センタードライブ(上下二軸)】(写真の機械)
・汎用性が高い。様々なフィルムの多丁取りに適している。
・偏肉が強い原反でも対応可能。
・柔らかく巻く事も可能。
コブは巻き出した状態では凸状の帯の跡がついていることが多いですが、
稀に【提灯】や【リング】状の跡がついていることもあります。
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