2019.10.16
フィルムの基礎知識【エチレン】
フィルムの基礎知識【プラスチックができるまで】でナフサから分解・精製を「エチレン」、「プロピレン」、「B-B留分」、「オフガス・分解重油」、「芳香族」に分けられます。と紹介しました。今回は「エチレン」とはどういうものなのか紹介します。 フィルムの基礎知識【プラスチックができるまで】のURLはこちら 「https://ono-plus.com/blog/フィルムの基礎知識【プラスチックができるまで/」 エチレンは、分子式 C2H4、構造式 CH2=CH2 で、二重結合で結ばれた炭素2個を持つ炭化水素です。 かすかに甘い臭気を有する無色の気体で、強力な酸化剤と反応しやすく、また引火しやすい特徴を持っています。 エチレンからチーグラー・ナッタ触媒で重合するとポリエチレンになります。 【重合】 一種類またはそれ以上の単位物質の分子が、二つ以上化学的に結合して、もとのものより分子量の大きい化合物をつくること。 【チーグラー・ナッタ触媒】 エチレンを重合させてポリエチレンにすることのできる触媒で,トリエチルアルミニウムと四塩化チタンとの反応混合物である。広義には,これと似た有機金属化合物と遷移金属化合物から成る重合反応触媒をチーグラー触媒と呼んでいます。 エチレンから水和反応によりエタノールが生成されます。高温高圧環境が必要です。 【水和】 いろいろな化学物質に水が付加すること。 塩化ビニル クロロエチレンとも呼ばれ、塩化鉄(触媒)を用いエチレンに塩素を付加させて得た1,2-ジクロロエタンを、500℃前後の熱により脱塩化水素することにより製造します。 エチレンオキシド 銀を担持させたアルミナ(酸化アルミニウム)触媒のもと、1–3 MPa、200–300 °C でエチレンと酸素とを作用させて合成されます。 アセトアルデヒド アセトアルデヒドはエチレンからワッカー酸化によって製造されます。 【ワッカー酸化】 塩化パラジウムと塩化銅を触媒としてアルケンを酸素によってカルボニル化合物へ酸化する化学反応。 【アルケン】 エチレン系炭化水素。 スチレン 芳香性のある無色の液体。エチレンとベンゼンを化学反応させてできるエチルベンゼンから、水素を取り除くという製法で造られます。 エチレンの主要用途一覧 低密度ポリエチレン(EVAを含む) 主要用途 フィルム、ラミネート、電線被膜 高密度ポリエチレン 主要用途 成型品、フィルム、パイプ 塩化ビニルモノマー 主要用途 塩化ビニル樹脂 エチレンオキサイド 主要用途 ポリエステル繊維、樹脂、界面活性剤 アセトアルデヒド 主要用途 酢酸、酢酸エチル スチレンモノマー 主要用途 ポリスチレン、合成ゴム ONO plusのスリッター機一覧はこちら 「https://ono-plus.com/product/」 問い合わせはこちら 「https://ono-plus.com/inquiry/」