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フィルムの基礎知識【プラスチックができるまで】でナフサから分解・精製を「エチレン」、「プロピレン」、「B-B留分」、「オフガス・分解重油」、「芳香族」に分けられます。と紹介しました。今回は「B-B留分」、「オフガス・分解重油」、「芳香族」とはどういうものなのか紹介します。

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B-B留分
ナフサ分解及びFCCで副生するガス中に含まれるブタン・ブチレン留分です。主としてブタジエンの抽出原料として使用C4留分ともいわれます。

【留分】
蒸留によって、もとの液体混合物から沸点別に蒸発分離して得られる各成分。
【FCC】
石油精製プロセスの流動接触分解。

ブタジエン
ブタジエンは、分子式C₄H₆で表される二重結合を2つ持つ不飽和炭化水素の一つです。石油留分を熱分解してエチレンを製造する際の生成ガスから分離する方法や,ブタンやブテンの脱水素法などにより工業的に大量製造され,合成ゴム製造原料に用いられます。
エチレン2量化(エチレン→ブテン)
2C₂H₄ → C₄H₈

脱水素(ブテン→ブタジエン)
              -H₂
C₄H₈      → C₄H₆

オフガス
オフガスとは、大量の石油を処理するプラントで発生するガス。 製品として出荷はされず、通常は各プラントで焼却されます。 ただし、製油所の各精製装置から発生するオフガスは、液化しにくい水素やメタン、エタンを主体とする混合ガスであり、燃料として使用できます。 そのため、製油所ではオフガスを、自家燃料として使用する場合があります。

分解重油
熱分解してガソリンを取り出した後に残った残液から得られる重油のことです。

カーボンブラック
カーボンブラックとは、炭素主体の微粒子です。工業的に品質制御して製造される直径3-500 nm程度の炭素の微粒子です。黒度や塗料との親和性を変化させたり、導電性を持たせたることも可能なので、新聞インキの黒色顔料から、ハイテク素材の導電性付与剤まで、様々な用途に使用されています。

芳香族
芳香族(芳香族化合物)は、ベンゼンを代表とする環状不飽和有機化合物の一群です。炭化水素のみで構成されたものを芳香族炭化水素、環構造に炭素以外の元素を含むものを複素芳香族化合物と呼びます。

ベンゼン
ベンゼンは特有な臭いをもち、無色で揮発性の液体(沸点80℃、融点5.5℃)です。人体には有毒です。水より軽く(密度 0.88 g/cm3)、水に溶けにくい特性を持っています。ベンゼンは引火しやすいです。またベンゼンに引火すると、炭素原子の割合が多いため、多量のすすを出してベンゼンは燃える特徴があります。ベンゼンは有機化合物をよく溶かすので、有機溶媒(ゆうきようばい)として用いられる場合もあります。だが、ベンゼンは毒性がやや高く、発がん性もあるため、有機溶媒を用いる学校や研究所などでは、ベンゼンよりも毒性のやや低いトルエン C₆H₅CH₃を代わりの有機溶媒として用いる場合も多いです。

トルエン
トルエンは、芳香族炭化水素に属する有機化合物で、ベンゼンの水素原子の1つをメチル基で置換した構造を持ちます。無色透明の液体で、水には極めて難溶だが、アルコール類、油類などには極めて可溶なので、溶媒として広く用いられます。常温で揮発性があり、引火性を有します。

キシレン
キシレンは分子式 C₈H₁₀、示性式 C₆H₄(CH₃)₂、分子量 106.17の芳香族化合物で、ベンゼンの水素のうち2つをメチル基で置換したものです。3種類の異性体、o-キシレン(1,2-ジメチルベンゼン)、m-キシレン(1,3-ジメチルベンゼン)、p-キシレン(1,4-ジメチルベンゼン)が存在します。p-キシレン(1,4-ジメチルベンゼン)がポリエステル繊維やPET樹脂などの原料として用いられます。

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