2020.04.22
フィルムの基礎知識【セロファン】
セロファン(セロハン)はセルロース(繊維素)を加工して作られる透明な膜状の物質を指します。 セルロースは植物細胞の細胞壁および植物繊維の主成分で、天然の植物質の1/3を占め、地球上で最も多く存在する炭水化物です。 普通のセロファン(PT)と防湿セロファン(MST)の2種類があります。 主な原材料は木材を粉砕して作るパルプで作られます。粉砕したパルプを水酸化ナトリウムなどのアルカリと二硫化炭素で溶かしてビスコースを作ります。作られたビスコースをスリットに通して、薄く成型したものを、硫酸などの酸で中和してセルロースに戻すことによってセロハンが製造されます。なお、ビスコースを、スリットではなく、ノズルから射出して繊維状にし、中和したものはレーヨンとなります。 用途 透明で細菌を通さない為、食品パッケージなど包材材料として使用されます。光沢がよい、飴などをねじって包んだ場合に勝手に解けないこと、端を持って左右に引っ張ると裂ける性質があり開封しやすいこと、紙の原料としてリサイクルできること、などの特長があります。しかし、熱でそりやすい、吸水するとフィルムのコシが無くなる、乾燥すると脆く破れやすいなどの問題があるため、近年はポリプロピレンフィルムなどに置き換えられています。 また、防湿セロファン(MST)はセロファン(PT)表面にポリ塩化ビニリデン(PVDC)を塗布して、バリア性を持たせて作られます。 セロハンテープは、セロファン(PT)の片面に接着剤を塗り、帯状にしたものです。 ONO plusのスリッター機一覧はこちら 「https://ono-plus.com/product/」 問い合わせはこちら 「https://ono-plus.com/inquiry/」