2024.11.06
第4回 サステナブルマテリアル展に行ってきました
10月29日~10月31日に幕張メッセで開催された第4回 サステナブルマテリアル展を見学に行ってきました。弊社が日頃から大変お世話になっている企業様も多数出展しておられるとあって、非常に楽しみにしていました。 今回の展示会では、環境負荷を低減する新素材の開発や、循環型社会実現に向けたリサイクル技術が多数集まっていて、多くの企業様が最新の技術や取り組みを紹介しておられました。例えば…、 ・石油燃料に依存しないバイオマス素材を利用したバイオマスプラスチック ・廃棄衣料や海洋プラスチックを新たな素材に再利用するリサイクル技術 ・二酸化炭素の排出を抑えるカーボンニュートラル素材 などなど、環境に優しい素材技術が確実に進化していることを肌で感じられました。
その中でも個人的に興味深かったのは、我々が属しているフィルム業界の「モノマテリアル化」です。 フィルムのモノマテリアル(Monomaterial)は、食品や製品の包装材として使用されるフィルムが単一の素材だけで構成されていることを指し、この概念はリサイクルの観点で非常に重要視されています。複数の異なる素材が組み合わさった「多層フィルム」はリサイクルが難しい場合が多いため、環境負荷が高い問題がありました。そこで、廃棄時に分別の必要なく簡単にリサイクルができるようフィルムを単一素材で構成することが推奨されていて、環境負荷の低減に貢献する取り組みとして注目されています。 モノマテリアルのフィルムは、主にポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)など、同一のプラスチック素材だけで構成されているため、リサイクル工程での分別が不要です。これにより、廃棄物をより効率的に再利用でき、リサイクルされたプラスチックの品質が向上するというメリットもあります。フィルムのモノマテリアル化が進むことで環境負荷を削減し、循環型社会の実現に寄与することが期待されています。 強度や耐熱性、バリア性(酸素や水蒸気の遮断性)で従来の多層フィルムと同等の性能を確保するための技術開発を各企業様が進めておられ、大変興味深い展示会となりました。 今後さらに多くの製品でモノマテリアルフィルムの実用化が進み、ONO plusでもこういったフィルムをたくさん加工させて頂くことで、世の中の環境負荷低減に少しでも貢献できると嬉しく思います。