2018.09.12
フィルム加工で発生する問題と原因【コロナ処理編】
コロナ処理は金属や金属が蒸着されたフィルムに施すことはできません。
導電性のあるフィルムにコロナ処理を施すとスパークしてコロナ処理機が破損、
そればかりか発生した火花によって火災につながる可能性があるからです。
今週は金属系フィルム以外に発生しうる、
コロナ処理が起因の代表的な問題を3つご紹介します。
1.キズ
コロナ処理により表面は改質されます。
基材表面を放電によって極々微細に荒らすようなイメージです。
※視認はできません。
しかし、コロナ放電の出力が高すぎると、
キズとして視認できる状態になってしまいます。
2.ブロッキング
先週はコロナ処理の利点について以下の通りご紹介しました。
『インクの乗りが良くなる』『フィルムの張り合わせが良くなる』
しかし、これは原反単体でも同様なのです。
ダイン数が高くなるように加工された原反は、
原反ロールの巻内・巻外で張り付いてしまう場合がございます。
この現象は、基材両面に処理を施す【両面コロナ処理】で特に発生しやすいです。
3.裏ヌケ
通常であればコロナ処理後は処理面のみ【濡れ性】が向上します。
しかし、強いコロナ処理をご希望され施した場合、
そのコロナ処理の効果が処理面の裏側まで抜けてくる場合があります。
弊社ではこの現象をコロナ処理の【裏ヌケ】と呼称しています。
裏ヌケは【セパレータ】が意図しない状態で張り合ってしまう等、
多くの不具合の原因・要因になります。
上記の問題をゼロにすることは難しいかもしれません。
しかし、弊社には様々な基材へのコロナ処理の実績があるため、
基材にあった放電条件を提案することが可能です。
その他、条件出しテスト・貼り紙テスト・立会いによる加工の確認も可能です。
コロナ処理でお困りの方は、まずはご相談をお願いします。
■問い合わせはこちら
「https://ono-plus.com/inquiry/」