2019.03.20
フィルムの基礎知識【ONY編】
ONYについて ONY 比重1.15 二軸延伸ナイロンフィルム ONYの濡れ指数は コロナ処理無し →38~42ダイン コロナ処理有 →48~52ダイン ONYの場合両面コロナ処理する時には注意が必要で表裏の濡れ指数が100ダインを超えるとフィルム同士がブロッキングする事があります。 濡れ指数(濡れ性)については「フィルム加工の基礎知識【コロナ処理編】」で説明があります。 「https://ono-plus.com/blog/コロナ処理とは%ef%bc%9f/」 延伸については「フィルムの基礎知識【延伸編】」で説明があります。 「https://ono-plus.com/blog/フィルムの基礎知識【延伸編】/」 ブロッキングについては「フィルム加工で発生する問題と原因【コロナ処理編】」で説明があります。 「https://ono-plus.com/blog/コロナ処理で発生する問題%ef%bc%88不良品例%ef%bc%89/」 ONYの特徴 (1)突き刺し強度が高い (2)耐屈曲ピンポール性が高い (3)耐摩耗が高い (4)耐熱、耐寒性(-60℃~140℃) (5)ガスバリアー性が優れている ONYは、突き刺しても、折り曲げても、摩擦や摩耗してみてもフィルムに穴が開きにくいのが特徴です。 ONYフィルムの代表的な使用例
特徴 | 用途 | 構成 | |
突き刺し強度 耐屈曲 耐摩擦 耐摩耗 耐ピンホール |
水物食品 | ONY(15)/PE(15)/LLDPE(40) | こんにゃく |
ONY(15)/PE(15)/LLDPE(30) | 漬物 | ||
ONY(15)-K/LLDPE(50) | スープ小袋 | ||
ONY(15)/EVOH(15)/LLDPE(25) | |||
ONY(15)/AL(7)/PE(15)/LLDPE(25) | |||
冷凍食品 | ONY(15)/LLDPE(30) | フライ類 | |
ONY(15)/PE/EVA(48) | 野菜、水産物 | ||
ONY(15)/LLDPE(40) | ロックアイス | ||
上記に耐熱性を追加 | レトルト | PET(12)/ONY(15)/AL(7)/CPP(70) | ALタイプ |
PET(12)/ONY(15)/CPP(50) | 透明タイプ | ||
PET(12)/AL(9)/ONY(15)/CPP(80) | 業務用大袋 | ||
バリアー性 | 餅 | ONY(15)-K/PE(20)/LLDPE(40) | 生切り餅 |
ONY(15)/LLDPE(60) | (レトルト)切り餅 |
各構成のフィルム説明
PE | ポリエチレンフィルム |
LLDPE | リニアー低密度ポリエチレン |
EVOH | エチレン・ビニルアルコール共重合体 |
AL | アルミ箔 |
CPP | 無延伸ポリプロピレンフィルム |
EVA | エチレン・酢酸ビニル共重合体 |
―K :K-コート品とは、塩化ビニリデン(PVDC)をコートしたフィルムのことです K-コート品の特徴 (1)バリア性の向上 PVDCは、単体フィルムでもK-コート品としても、優れたバリア性を持っています。他のバリア性フィルム、EVOH(エバール)、PVA(ボブロン)などに比べて、ガス透過度・透湿度で環境湿度の影響をほとんど受けない特徴を持っています。 (2)ヒートシール性 PVDCは、ヒートシール性があるので、KOP(ポリプロピレン)などがタバコなどのオーバーラップ包装に多く使用されていた。K-コート品は、ヒートシール性以外にバリア性もあり、他のヒートシーラーフィルムとは違う特徴があります。 小野工業では全ての工場で温度・湿度管理がされており、八幡工場でのONYのスリットでは30年以上の歴史があります。八幡工場では1階はクリーンルーム、3階は一般環境となっております。 小野工業のスリッター機一覧はこちら 「https://ono-plus.com/product/」