2024.02.07
超広幅機のご紹介
2022年にFactory-Ⅲに導入された超広幅機(15号機)についてこのブログの場でご説明をしたことが無かったので、今回改めてご紹介させて頂きます。
機台スペック
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原反幅・製品巾
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500mm~2,800mm
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原反最大コア巾
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3,000mm
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原反最大径
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φ1,100mm
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最大巻取重量
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2,000㎏
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最大巻取径
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φ800mm
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ライン速度MAX
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300m/min
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15号機の最大の特徴は何と言っても「幅の広さ」です。
最大幅2800mmのフィルムがセットできるスリッター機というのは、2次スリット加工業界の中でもかなり希少性の高い設備であり、弊社の強みとなっています。
ディスプレイ用など高品質用途のフィルムでも安心してご利用いただけるよう、ハイクリーンな環境、異物防止対策、キズ混入防止対策、キズ検査機など、高い性能を有する設備になっています。 <ハイクリーンルーム>
15号機が設置されている作業環境は、クラス1,000のハイクリーンルームです。
異物混入のリスクを抑えるよう、最大限の注意を払っています。 また、耳巻取りのカバー、スリット刃の集塵機なども設置し、発塵防止対策も徹底しています。
<キズ対策>
パスライン上の全ローラーに個別駆動方式を採用したことにより、ローラーの周速差を無くしてキズの発生を防止しています。
キズの検査、監視については、スクラッチ検査機を搭載しており、目視確認できないレベルの微細なキズを全数検査できます。検査機のスペックは以下の通りです。
検査機スペック | |
最大検査巾 | 2,500mm |
検査速度 | MAX200m/min |
カメラ台数 | 8台 |
分解能 | 60μm |
検査方式 | 透過暗視野光学系 |
長さ100μm、幅7μmのキズも検出実績があります。
検査マップはもちろんのこと、キズの発生傾向分析に必要な各種グラフ表示やデータでの抽出も可能です。
また万が一キズが発生してしまった場合でも、ローラー径がすべて異なるように設計されているため、キズのピッチ性によってどのローラーでキズが発生しているのか、原因究明がスムーズに行なえます。
もちろんキズだけではなく異物の検査も可能で、0.1mmからの異物を検出することができます。 その他の付帯機能として、オシレーション、ナーリング、リワインド(巻取側から繰出側へのフィルムの逆搬送)などの設備も搭載されています。(詳細は過去ブログをご参照下さい。) 以上、Factory-Ⅲ 15号機のご紹介でした。弊社が保有するスリッター機の中でも特に高い性能を持つ設備になりますので、是非ご利用頂きますようよろしくお願い致します。 ■過去の関連ブログ
フィルム加工で発生する問題と原因【キズ編】
「https://ono-plus.com/?p=969」
暗室(キズ検査)
「https://ono-plus.com/?p=2010」
オシレーション加工
「https://ono-plus.com/?p=1167」
ナーリング加工
「https://ono-plus.com/?p=1138」
超広幅スリッター機に最新の欠点検査機を導入しました
「https://ono-plus.com/?p=1056」